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袋小路を散歩する

ミーハーなおたくの記録、ときどき映画案内

ニューヨークの巴里夫(2013年)

映画案内のようなもの

セドリック・クラピッシュ監督/フランス,アメリカ,ベルギー製作

”青春三部作”ついに完結!40歳のグザヴィエがNYを走る!

ニューヨークの巴里夫(パリジャン) [DVD]

 「スパニッシュ・アパートメント」(2001)、「ロシアン・ドールズ」(2005)、と続いてきたセドリック・クラピッシュ監督の”青春三部作”がついに完結した。

 第1作目の「スパニッシュ・アパートメント」では、25歳のグザヴィエがスペインへ留学し、性別も国籍もさまざまな学生が住むアパートメントで共同生活を送ることとなる。異なる文化背景をもつルームメイトたちとの生活、パリに残してきた恋人とのすれ違い、新たな出会い、そして人生とは…若者の”青春”がギュギュッとつまった作品。画面に映し出されるバルセロナの美しい名所の数々も見所のひとつ。

 第2作目の「ロシアン・ドールズ」では、30歳になり仕事もそれなりに順調だが、自分が思い描いていた人生とは違うのではないかと日々悩むグザヴィエが描かれる。3作品の中では恋愛要素が一番多く、30歳になっても理想の恋人を求めてふらふらするグザヴィエのダメ男ぶりが堪能できる。前作のルームメイト達もそのままのキャストで登場。ぜひ第1作の記憶が薄れないうちに観て欲しい。

 そして第3作目が「ニューヨークの巴里夫」である。グザヴィエは40歳。仕事ではまずまずの成功を収め、愛する恋人と結婚し2児の父親となるなど、まるで順風満帆かに見えた彼の生活は、妻のこの一言で激変する。

”I can’t stay here.”

 オーマイゴッド。子供を連れてニューヨークへ行ってしまった彼女を追いかけ、パリを離れる決心をしたグザヴィエを待っていたものとは…。

 今作の舞台はNY。パワフルでエグゼクティブな金持ちもいれば、ごちゃごちゃしたチャイナタウンで生活する人々やダウンタウンに暮らす外国人もいる。端から見ているとグザヴィエのやってることはメチャクチャだが、自分の大事なものは見失わない。魑魅魍魎の蠢くニューヨークで、守るべきもののために奮闘する彼の姿が、前作、前々作と同じようにたっぷりのユーモアを散りばめながら描かれている。

 もしこのシリーズが気に入れば、同監督の日本初紹介作品「猫が行方不明」(1996)なんかも楽しめるのでは。