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袋小路を散歩する

ミーハーなおたくの記録、ときどき映画案内

モーニング娘。'15 鞘師里保卒業について思うこと

ハロプロ

(2015.11.2の記事です)

明日のパシフィコ横浜での『モーニング娘。’15 コンサートツアー秋 〜PRISM〜』初参戦を前にして、鞘師さんの卒業発表について思うこと。

10月29日、オフィシャルブログにて年内での卒業を発表した鞘師さん。
発表があってからのこの4日間、娘。メンを始めとしたハロプロメンバーや沢山のファンがブログやTwitterなどでさまざまな思いを吐露してきましたが、それは31日の広島(鞘師凱旋)公演でご本人がおっしゃった通り、それだけ彼女が「愛されてるな」ということだと思います。
その様子を見ていて、僭越ながら私も鞘師さんを「愛している」ファンの一人としてインターネットの片隅で思いを吐露したいと思った次第です。

私がハロプロを気にしだしたのは2009年からなので9期のことはオーディションから見ているわけですが、鞘師さんの当時の印象は「ダンスがすごく上手な子」「小動物的な可愛さのある子供」でした。
何人受かるにしても、とにかくこの子は確定だろうな、と感じたことを覚えています。

そして、9期初めてのコンサート『モーニング娘。コンサートツアー2011春 新創世記 ファンタジーDX 〜9期メンを迎えて〜』における、高橋愛ちゃん、ガキさんという10年選手と対等に渡り合い皆の度肝を抜いた、Moonlight night 〜月夜の晩だよ〜でのパフォーマンス!
当時は在宅ファンだったので生で見てはいないのですが、「ああ、新しいモーニング娘。はこの子が引っ張っていくんだな」と強く印象付けられた出来事でした。

その後、ガキさん卒業発表を期に現場にもちょくちょく顔を出すようになったのですが、ガキさん在籍時はガキさんをガン見、卒業後はガキさんの舞台を観に行くぐらいで、ハローに関しては去年までほぼ在宅状態でした。
というわけで、わたしにとってコンサートにおける鞘師さんの印象というのは(あれだけ歌割りがあるにも関わらず)あまりなかった、と言ってもいいと思います。

それが覆ったのが『モーニング娘。’14コンサートツアー秋 GIVE ME MORE LOVE 〜道重さゆみ卒業スペシャル〜』でした。
私はライブビューイングのチケットさえ取れず正座してスカパー中継を観ていたのですが、このコンサートの途中、道重さんにアクシデントが起こります。
現場やLVなど観戦状況によってファンがアクシデントに気が付いたタイミングは様々なようですが、私は『Help me!!(updated)』から『ラララのピピピ』(道重ソロ曲)へのつなぎの場面で道重さんが体を折り曲げて必死に右足を伸ばしているのが映ったところで「もしや」と思い、『ラララのピピピ』が始まり縦一列に並んでいたメンバーが左右に分かれ、最後尾にいた道重さんが現れる、という場面でもまだ足を伸ばしている様子を見て、確信を得ました。
後日メンバーたちがラジオで語ったところによると同じ舞台上にいた彼女たちについても気が付いたタイミングは様々ですが、スカパー中継を見直してみると鞘師さんはわりと早い段階で気が付いている(ようだ)というのがわかります。
道重さんが『ラララのピピピ』を歌い始めるとすぐにバックで踊っている他メンバーがカメラに抜かれるのですが、この時点で鞘師さんは道重さんを見て「あれ?」という顔をしています。
既知の通り『ラララのピピピ』の後、本来は全員で花道を通り中央ステージへ移動するはずだったのですが、足を痛めた道重さんは歩くことができず、他メンバーたちはメインステージに道重さんを残し一時は中央ステージにて9人でパフォーマンスをすることになります。
そこからの鞘師さんが凄かった。
「どんなアクシデントがあろうがコンサートは進んで行く」「道重さんの卒業公演を絶対に成功させる」という気迫を感じさせるパフォーマンス。
途中、ついに道重さんが立てなくなりステージの中央階段に座ってのパフォーマンスになってしまうのですが、その時も誰より激しく踊り、「ショーの成功」を強く意識していたのは鞘師さんではなかったでしょうか。
時折カメラに映った下唇を噛む真剣な表情に滲む責任感は、彼女が10代の少女であるということを忘れる程のものだったことは言うまでもありません。

長々書きましたが、次に鞘師さんに魅せられたのは、『Hello!Project 2015 SUMMER ~CHALLENGER~』でのパフォーマンス。
このコンサートの北海道公演を含む数日間、鞘師さんは体調不良でTV収録など一切の仕事をお休みしています。
私が観たのはこの休養後に行われたコンサートであり、鞘師さんのパフォーマンスは(今思うと)何かを堪えているような、迷い悩んでいるような風で、それが何とも言われぬ色気を醸し出していたのです。
それを私は「いま正に精神的に子供から大人へと羽化していく直前の瞬間なのかな」と某所で呟きましたが、この推測(妄想)はあながち間違いではなかったような気がします。

「大人になる」というのは様々定義が考えられますが、その内のひとつに「妥協をする(覚える)」というものが挙げられると思います。
「妥協をする」ことは悪いことではありません。社会でうまく生きて行く為には誰しも妥協することが必要です。
自分が何に対して妥協するのか、また妥協しないのか、それを決断できるようになったとき、人は「大人になった」というのではないでしょうか。
そして、鞘師さんはたくさんたくさん考えて、自分は「ダンス」に対しては妥協をしない、ということを決断したのだと思います。
何かに対して妥協をしない、と決断するのはとても難しいことです。
特にその決断によって恵まれている環境を捨てなければならない場合には尚更。
しかし、鞘師さんは決断したのです。
道重さんがあるとき「モーニング娘。に恩返しをする」と決断したように。
「これからのモーニング娘。は私が引っ張っていく、と言っていたのに」や、「発表してから卒業が急すぎる」など、鞘師さんに対しては非難の声も多いでしょう。
ですが、私生活では遅刻や忘れ物が多くてポンコツと言われる鞘師さんの、最後まで不器用な去り際を、私は応援したいと思います。